佐世保市針尾の地域墓地にて、お墓の解体工事、土葬の仏様の掘り上げ・再火葬

長崎県平戸市をはじめ、松浦市、波佐見町など長崎県北部で墓石のお仕事をさせていただいております、中村石材工業の中村です。佐世保市針尾の地域墓地にて、お墓の解体工事、土葬の仏様の掘り上げ等のお手伝いをさせていただきましたので、ご紹介いたします。

 

佐世保市針尾 地域墓地 解体工事

 

以前お墓を建立させていただいた方からのご紹介で、佐世保市の針尾でお墓じまいをご相談いただきました。お住まいは佐世保市街で、お参りに行くのも大変な場所にあるお墓でしたので、お寺様へ改葬されることになったそうです。

 

こちらが現地の様子です。お客様とご一緒に確認に向かいました。山の中にある墓地でした。右手前の新しい代々のお墓と、左奥の古いお墓、手前の二つのさらに古いお墓の計4基です。

 

一番新しい代々のお墓は、建てられて約30年経っていました。こちらは御影石で、金箔が入れられていたようです。

 

奥にあった古いお墓は、佐賀県産の唐津石で作られたお墓でした。お客様は、山の中の墓地にもかかわらず、これまでにも1,2カ月に一度はお参りに来られていたそうです。汚れが付きやすい環境にもかかわらずきれいにされていて、大変な中でも大切にお参りされてきたことがよく分かります。現地確認を行ってお見積りを差し上げ、弊社に工事をお任せいただくことになりました。

工事の初日、まずはご遺骨の取り出しをお手伝いしました。ご遺骨は、お客様がお寺様へお持ちになりました。その後、解体工事に取り掛かりました。

 

工事が進み、唐津石のお墓を解体しているところです。一番上の棹石を取り外し、その下の上台をこれから解体します。石に打ち込まれているのは「セリ矢」という道具です。ドリルで穴を開けてセリ矢を打ち込み、石を小割りします。処分場の受け入れの事情で、ある程度の大きさに小割りにしてから運搬します。

 

セリ矢をハンマーで打ち込み、石を割ったところです。石目を見ながら矢を打ち込んで割る、昔からの石屋の技術です。

 

各部材を同じように小割りにしていきます。割った石は運搬車に乗せて搬出します。

 

運搬車で、トラックを停めた場所まで搬出します。トラックを横付けできる墓地であれば積み込んで運搬できますが、佐世保市内の墓地は山の斜面にあるなど、横付けできない場合の方が多いです。

 

また今回は、右奥にあった唐津石のお墓に土葬の仏様もいらっしゃると伺っていたので、ご希望でご遺骨の掘り上げも行いました。手作業で地面を掘り下げていきます。佐世保では土葬の場合、甕や木棺など納骨の形態は様々で、今回は甕の状態で安置されていました。再火葬も必要でしたので、お客様にご連絡をして手続きをしていただいて、佐世保の火葬場までご遺骨をお持ちして再火葬後、新しいお骨壺に入れてお渡ししました。

 

くぼんだ場所に真砂土を入れて少ししめ固めたら、工事はすべて完了です。

 

お客様には、工事完了後の現地の様子もご覧いただきました。駐車した場所から距離があって工事も大変でしたがお墓の解体もスムーズに行うことができ、土葬の仏様も無事に掘り上げて再火葬・ご納骨まで終えられて、ホッとされたご様子でした。お客様は、これまで長い間大切にお参りをされていましたので、「お墓がなくなってしまうと寂しくなる」とおっしゃっていました。大切に思われているからこそ、なかなかお参りができなくなることが気がかりだったのではないかと思います。これからはお住まいの近くで、これまで通りお参りいただければ幸いです。このたびは弊社のお墓じまいをご相談いただきまして、ありがとうございました。